shiromarineの日記

弱小投資家が利益を目指すブログです。

ニチアスの分析

お世話になっている人からのすすめもあり、投資ブログ始めてみようと思いました。2023/7/1時点に個人的に作成したものですが、記載しておきます。

 

1.企業名ニチアス(5393)

2.セグメント概要

5事業のセグメントがあり、事業内容及び構成比率を以下に示した。

・プラント向け工事・販売: シール材を始めとする製品、極低温から超高温に至る領域 でのエンジニアリングサービスを提供。電力、LNG、石油精製・石油化学などのプラン ト施設に常駐体制を構築し、各種工事やメンテナンス工事を実施。

・ 工業製品:半導体製品・電子部品、自動車、医療、食品、医薬、石油精製。石油化学、 電力、鉄鋼、インフラ建設など、幅広い産業分野で生産工場の設備用部材や部品として、 ガスケット・パッキン、フッ素樹脂製品、断熱材、VOC(揮発性有機化合物)除去フィ ルターを提供。

・高機能製品:半導体・FPD 製造プロセスにおける熱・薬液・ガスなどに関わる先端部材 (フッ素樹脂製品、無機断熱材)
・ 自動車部品:シリンダーヘッドガスケットなどの流体の漏れを断つシール材や、防熱、 防音、制振関連の製品を提供。
・建材:不燃・断熱・耐火などの性能を備えた建材を提供、施工事業(オフィスビル、住 宅、工場、研究施設)も展開。
 
海外売上比率は、20%弱であり、国内の割合が多い。国内の設備投資増で恩恵の受ける銘柄 と考えられる。

 

 

 

3.業績推移およびキャッシュフローの推移

⻑期的には売上・利益ともに右肩上がりであるが、2024 年 3 月は微減、横ばいの予想。フリーキャッシュフローは近年安定してプラスである。 (マネックス証券の銘柄スカウター、10年スクリーニングを参照していただけたらと思います)

4. 株価指標

PBR は、0.95 をボトムに反発。現在は 1.12 倍でやや回復するも過去水準と比べると低い水 準。(imarketのサイトで確認していただければと思います。)
PER は現状 9.5 倍でやや割安か。ROE は 13.1%, ROIC 10.5%と投資家要求水準を満たし、収益性は良い傾向である。

株主還元に関しては、9 期連続で増配中。累進配当を基本方針。

 

5.投資したい理由

・各種断熱素材のパイオニア的存在である。

ROE は 13.1%, ROIC 10.5%など利益率が高い。・PER が過去水準で低く、回復が見込まれる

・国内の設備投資は回復が見込まれる。

・国内売上比率が 8 割程度あり、今後急速な円安が起きてもリスクは低いと考えられ る。

・累進配当を採用している。(現時点で配当利回り 3.2%で高利回りと言える)

 

6. 成⻑ドライバー

・プラント向け工事販売:各種産業のメンテナンス需要に加え、カーボンニュートラ ルに向けて、再生可能エネルギー関連施設の新設による需要が見込まれる。

・工業製品事業:幅広い産業において、数十年に一度のプラント設備の総点検に伴い、配管 の断熱材やつなぎ目のガスケットの交換需要がある。近年、省エネ関連製品への対応(断 熱材)の重要は旺盛。また、VOC(揮発性有機化合物)除去フィルターは中国の環境規制 対応製品として需要が伸びている。

・高機能製品事業:半導体・FPD 製造プロセスにおける、熱・薬品・ガスに関わる先進部材(フッ素樹脂製品、無機断熱材)を提供しており、今後の半導体需要の増大が成⻑ドライバ ー。

・自動車部品事業:直近では、自動車生産の回復がドライバーとなり得る。中⻑期的には、 EV 化に向けた製品開発ができるかが課題。自動車部品事業の競合となる NOK も今期、自動車生産の回復による需要増、大幅営業増益を計画しているため、期待したい。

 

7. 業績予想修正履歴

営業利益は、20-21 年を除き、予想よりも上振れで着地。保守的な予想が多い印象。(銘柄スカウターご覧ください)

 

8. 来季見通しと目標株価

2024 年 3 月、会社予想及び見通しを以下に示す。

 

 

目標株価は、2025 年の業績を予測して、算出。
・プラント工事向け(工事・販売)は、2025 年営業利益 80 億で横ばい
・工業製品向け、2025 年度までに緩やかに成⻑、営業利益 109 億
・高機能製品は、半導体向けの設備向けが主体であるため、2025 年に 2023 年の売上 水準回復で営業利益 99 億
・自動車部品は、回復続き 2025 年で営業利益 36 億
・建材は、利益率低いため 2025 年営業利益 1 億とした。

 

 

上記から EPS 算出したところ、2025 年度で EPS351 円程度でした。目標株価は、6/22 株価(2934 円)を基準としてPER 12.5 倍で 4388(+49%) PER15 倍で、5265(+79%)一方、ダウンサイドは
PBR0.95 倍の反発ラインを元に算出。今期 BPS2598 円より PBR0.95 倍で、2468 円(-16%)
 
2018年、2021年の高値を超えられるか、注目である。